ビジネスホテル客室テレビCMおもチャンネル

株式会社カカクコム 食べログカンパニー 食べログ プロダクト本部 ユーザープロダクト企画部 マネージャー
亀田 郷平 さま
食べログ プロダクト本部 インバウンド事業企画部 チームリーダー
富樫 つなで さま

事例紹介

株式会社カカクコム
食べログカンパニー
食べログ プロダクト本部 ユーザープロダクト企画部 マネージャー
亀田 郷平 さま
食べログ プロダクト本部 インバウンド事業企画部 チームリーダー
富樫 つなで さま

実施プラン

『おもチャンネル・インバウンド』全国 30秒枠 4週間
『客室チラシ設置』 2万室 1か月間 セットプラン
2025年1月7日~2025年2月9日

インバウンドマーケティングの新展開:
食べログの客室ホテルテレビにおける広告戦略

食べログは、インバウンド市場の拡大に対応するため、ホテル客室内でのテレビ広告施策を導入しました。宿泊者の国籍に応じて動画広告を表示することで、訪日外国人への効果的なアプローチを実現し、アクセス増加を確認しています。また、客室に設置したチラシも予想以上の反響を呼び、訪日外国人の興味を引くことに成功。今回はその施策の実施までの背景や今後の展望についてお伺いしました。

株式会社カカクコム
食べログカンパニー
食べログ プロダクト本部 ユーザープロダクト企画部 マネージャー
亀田 郷平 さま

食べログ プロダクト本部 インバウンド事業企画部 チームリーダー
富樫 つなで さま

――今回、『おもチャンネル・インバウンド』とチラシ設置のセットプランを実施された背景をお聞かせください。

亀田様:
以前、おもチャンネルを使って、ビジネスホテル宿泊者向けに「食べログ」のネット予約を訴求するCMをトライアルで実施したことがありました。大規模な展開ではありませんでしたが、一定の認知が得られたという実感があり、ポテンシャルを感じていました。
その後、インバウンド施策を担当するようになり、訪日外国人のお客様にダイレクトにアプローチできるチャネルを探していた中で、以前トライアルさせていただいたおもチャンネルが、まさにインバウンド対応に強みがあると伺い、改めて興味を持ちました。
ホテルの客室は非常にパーソナルな空間ですので、滞在中に旅のプランを立てるタイミングなどで、落ち着いて情報を届けられる点にも魅力を感じ、今回の施策を実施することにしました。

富樫様:
『おもチャンネル・インバウンド』では、ホテルのチェックイン時に取得されるパスポート情報をもとに国籍を判別し、その国に応じた言語で客室テレビに動画広告を表示する仕組みになっています。
例えば、アメリカからのお客様には英語で、韓国からのお客様には韓国語で動画が流れるといった形で、それぞれの母国語で自然にアプローチできる点は、非常に大きな魅力でした。
私たちも多言語展開に力を入れている中で、こうした言語の出し分け機能は非常にありがたく、今回出稿を決めた大きなポイントのひとつです。

実際のホテル客室の様子
テレビ画面で動画を配信(右上)、テーブルにチラシを設置(左下)

――実施に至るまでのプロセスで、マーケティングチーム内や社内のご反応はいかがでしたか?

富樫様: 食べログのプロダクト特性から考えても、「ホテル客室内で広告を届けられる」というシーンは、インバウンドマーケティングの文脈に非常にマッチしており、社内でも比較的スムーズに前向きな反応を得ることができました。
一方で、「動画を見ただけで、果たして本当に予約につながるのか?」という声も一部では上がりました。そこは正直な疑問として、私たちも真摯に受け止めました。
そうした懸念に対しては、動画クリエイティブの内容を見直すとともに、ご提案いただいた「客室チラシ設置」を併用することで、接点の質と量を高め、中長期的に成果を積み上げていくという方針で出稿を進めることにしました。

――ご出稿後、どのような成果や反響がありましたか?

富樫様:
プロモーション開始直後から、英語圏からのサイトアクセス数が明確に底上げされたのは、大きな手応えでした。動画内に掲載したQRコード経由のアクセスも着実に増え、出稿期間中は安定してトラフィックを獲得できており、「しっかり届いている」という実感を得られました。
特に印象的だったのが、客室に設置したチラシ経由での流入が想定以上に多かったことです。動画で興味喚起を行い、その後にデスクに設置されたチラシを見て改めてアクセスいただく、という自然な導線が形成されていたのではないかと感じています。

亀田様:
チラシ設置については、非常に印象的なエピソードがあります。
当初は「宿泊者がチラシを持ち帰るケースはそれほど多くない」というご意見もあり、部屋数に近い数量で納品していたのですが、いざ配布を始めると予想を大きく上回る数が持ち帰られ、急遽追加制作が必要になるほどの反響がありました。訪日外国人のお客様の関心をしっかりと引きつけられたことの証だと捉えています。
こうした成果から、認知面での効果は十分に感じていますが、一方で「予約」というコンバージョンに関しては、まだまだ伸ばしていける余地があると考えています。今後は、より予約につながるクリエイティブや導線づくりにも取り組んでいきたいと考えています。

『おもチャンネル・インバウンド』での実際の配信風景

――今回の施策に対する満足度についてお聞かせください。

亀田様: 繰り返しになりますが、ホテルの客室という非常にパーソナルな空間で、訪日外国人のお客様と深い接点を持てたことは、当初の狙い通りであり非常に良かったと感じています。 実際に、ブランドの認知や興味・関心の喚起という面では一定の成果が出ており、期待通りの反響がありました。その点に関しては、非常に満足しています。

――今後の展開について、どのようにお考えですか?

亀田様: 今後のテーマとしては、「どうやって予約につなげていくか」が次のステップだと考えています。 ホテルという場所は、観光客にとって日常から離れた特別な場所であり、インバウンドマーケティングにおいては欠かせないタッチポイントだと思っています。その意味でも、『おもチャンネル・インバウンド』には今後も大きな期待を寄せています。 また、ABCフロンティアさんにはいつも丁寧にご対応いただいており、施策の振り返りや改善の提案など、伴走型で取り組んでいただけているのがとても心強いです。 クリエイティブ面では、動画もチラシもまだまだ改善の余地があると考えています。たとえば、「今すぐ予約できる」といった機能訴求だけではなく、利用者の現在地情報をもとに「日本人に人気の飲食店をすぐ予約できる」といった、旅の具体的なベネフィットを想起させる訴求のほうが、より心に響くのではという仮説もあります。 そういった表現や導線の工夫も含め、今後さらに成果につながる施策に取り組んでいきたいと考えています。

――最後に、同じような課題をお持ちの企業様へメッセージをお願いします。

亀田様:
今後もインバウンド市場の成長が見込まれる中で、私たち食べログとしてもこの分野に本格的に取り組み始めたばかりで、正直なところまだまだナレッジが少なく、手探りの状態で進めている部分も多くあります。 現時点では「これをやれば必ず成功する」といった明確な成功法則があるわけではありませんが、小さなトライ&エラーを積み重ねていく中で、自分たちなりの成功パターンを見出していくことが非常に重要だと感じています。
もちろん、目的と手段が逆転してしまってはいけませんが、まずは実行してみることが、次の一手につながると信じています。
業種を問わず、多くの企業がこのインバウンド市場に挑戦し、それぞれの成果や学びを共有していくことで、日本全体の観光産業、そして私たちにとっては外食業界全体の発展につながると考えています。
ぜひ多くの企業の皆様と一緒に、この市場を盛り上げていけたら嬉しいです。

株式会社カカクコム 本社(東京都渋谷区)

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